デコレーション

口金

kouglof

ケーキのデコレーションといえばクリームの絞り出し。

口金の形やサイズによって様々なフォルムのクリームが絞り出される様子に魅了されてお菓子作りを始める方も多いのでは?

お菓子道具の中でも、特に口金は形やサイズの種類が多く、どれを選んだら良いのか、何を持っていれば使い回しが効くのか、知りたい部分ですよね。

今回は私が持っているものの中から、使用頻度の高い口金を紹介します。

口金の形 基本は丸形と星形

口金の形にもいろいろあります。
丸型、星形、花形、波形。。。

数ある口金の中でも使用頻度の高いのは丸形と星形です。

丸形

トップ画像の左上の口金です。

クリームを絞ったり、生地を絞るなど、いろいろに使えます。サイズは直径1.1センチのものが一つあると便利。

遠藤商事 業務用 口金 丸型 No.10 18-8ステンレス 日本製 

クリームを絞る

クリームを絞り出す時に使います。絞り方によって丸くなったり、涙のような形になったり変化がつけられます。

フィンガー形のスポンジを絞る

丸形の口金は生地を絞り出すときにもよく使われます。

シャルロットというケーキをご存知でしょうか?
指のような形に絞り出した生地を型の内側に沿わせるように立てかけて、内側にムースやババロアを流して固めたケーキです。

フィンガービスケットのような形は丸形の口金で絞ります。

シュークリームの生地を絞る

みんな大好きなシュークリームのシュー生地も丸形を使って絞ります。
ドーム状に絞って焼くと、あのふっくらとした丸い形になるんです。

星形

画像下段の口金です。

クリームを絞るならまず星形の口金を持っていれば大丈夫。星形1つでいろいろな絞り方ができます。

スーッと横に引っ張ればシェル(貝殻)に、くるっとのの字を描くようにしぼればロザス(ばら)、点のように絞ればスター(星)の形に絞れます。

切り込みの数と大きさ

星のギザギザの数やサイズなど、いくつか種類があります。クリームの固さや絞る場所にもよりますが、私は8切れ(画像下段左と中央)と6切れ(画像下段右)を持っています。

星6切口金単品 #9

星8切口金単品 #8
星8切口金単品#10

片目

片目口金は一方が直線になっていて、もう片側がギザギザになっている口金です。

遠藤商事 業務用 口金 片目 No.3 18-8ステンレス 日本製 

片目口金のギザギザになった方を上にして絞るとこうなります。
左右に絞る他、下から上に持ち上げるようにして絞るのにもよく使われます。

反対側の平になった方で絞れば、リボンのように絞り出すことができます。

モンブラン口金

画像右上の口金です。

モンブランのクリームを絞る時に使われる口金です。

モンブラン口金

穴の大きさやサイズがいくつかありますが、穴が大きすぎるとその分クリームの量も必要になりますので、適度な大きさのものがおすすめです。

モンブランの口金を使う時に注意すること

絞るクリームがダマにならないようにすることです。ひとつひとつの穴が小さいので、少しでもダマができていると、穴が詰まってクリームがでなくなります。マロンペーストを使う場合は、裏漉しておくといいでしょう。

サントノレ

ちょっと特殊な形の口金ですが、サントノレも人気の高い口金です。

MATFER(マトファ) 口金サントノーレ166142 ポリカーボネイト フランス

サントノレとは?

フランスの伝統菓子で、こんなケーキです。

土台のパイ生地の上に飴がけしたプチシューで周りを囲い、内側にカスタードクリームとメレンゲを合わせたクレーム・サントノレというクリームを詰め、上にも同じクリームを絞って仕上げる、大変手の込んだケーキです。

このとき使われるのがサントノレの口金です。

パリのサントノレ通りにあったお菓子屋さんから発祥したケーキだったことからそう呼ばれていますが、サントノレとは、菓子職人とパン職人の守護聖人の呼び名でもあるのです。

サントノレ口金の使い道

それではサントノレを作るためだけにしか使えないかというと、そうではありません。

ショートケーキでもサントノレの口金で絞ると一味違った華やかなケーキに仕上がりますし、手の動かし方で様々な形に絞り出すことができるので、デコレーションのバリエーションが広がります。

以前は高価なプラスチック製しかありませんでしたが、最近はステンレス製で手頃な価格のものも出てきましたので、おすすめです。

シームレス口金サントノーレ / 20×1コ 富澤商店 口金

口金の材質

ステンレスとプラスチックがあります。

ステンレス

日本で一般的なのはステンレス製の口金です。

ステンレス口金のメリット
  • 丈夫で長持ちする
  • サイズが豊富
  • 値段が手頃

プラスチック

一方、プラスチックの方はプロ向けの口金になります。

値段が高く、割れやすいので扱いに注意が必要です。

では、何がいいのかと言いますと、ずばり、絞った時の形の美しさです。

ステンレス製の口金に比べ、プラスチックの方は繊細でシャープな形状に絞り出すことができるのです。使ってみるとよくわかります。

特にサントノレの口金はプラスチック製を使うと鳥の羽のような美しい形に絞り出せます。

プラスチック口金のメリット
  • 絞った時の形がシャープで美しい
  • サイズが豊富
プラスチック口金のデメリット
  • 価格が高い
  • 割れやすいので扱いに注意が必要
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吉川文子
吉川文子
菓子研究家
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