基本の材料

バター

kouglof

お菓子を風味豊かにしてくれるバター。

バターを使ったお菓子はなんで美味しいのでしょうか?

バターの3つの性質

バターには3つの性質「可塑性」「ショートニング性」「クリーミング性」が備わっています。

パイ生地が伸びるショートニング性、
クッキーなどがさくさくとした食感になる可塑性、
パウンドケーキがふんわり軽く仕上がるのは、攪拌すると空気を含むクリーミング性

それぞれバターの特製によって生まれます。

お菓子の美味しさの決め手になるのがよくわかりますね。

有塩と無塩

バターには有塩と無塩があり、お菓子作りには無塩バターを使います。

お菓子には無塩バターを使う理由

有塩バターの塩分は1.5~1.6%です。

100gのバターを使う場合には、1.5g、およそ小さじ1/3程度の塩が入ることになります。

クッキーやケーキなど、塩が必要ないお菓子にこれだけの量の塩が入れば、しょっぱくなってしまいますよね。

ですので、無塩バターを使い、塩は必要な分だけを加えるようにします。

有塩バターでも作れるお菓子

それではお菓子作りには有塩バターは全く使えないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

有塩バターで作るからこそ、美味しいお菓子もあります。

フランスのブルターニュ地方は有塩バターの産地です。そこでは有塩バターで作られた数々のお菓子が知られています。

日本でも有名な厚焼きビスケットのガレット・ブルトンヌ、厚みのある生地でドライフルーツのコンポートを包んだガトー・ブルトンなどは、いずれも有塩バターで作るからこそ美味しいお菓子です。

発酵と非発酵

バターにはもうひとつ、「発酵バター」と「非発酵バター」という分類の仕方があります。

発酵バター

発酵バターはクリームを乳酸菌で発酵させたもので、ヨーロッパでは発酵バターが主流です。

風味とコク、後味の爽やかさが特徴で、クッキーやマドレーヌ、フィナンシェなど、シンプルな焼き菓子には、発酵バターの香りがよく合います。

日本の発酵バター

日本の発酵バターはメーカーによって風味にかなり違いがあります。

日本のメーカーの発酵バター
  • 明治発酵バター プロにも人気のある発酵バターです。香りが非常に強く、チーズのような風味がします。好き嫌いが別れるかもしれません。
  • カルピス発酵バター 発酵臭はほとんど感じられず、あっさりとして後味が爽やかなのが特徴です。これで作るパイは本当に美味しく仕上がります。
  • よつ葉発酵バター 明治とカルピスの中間くらいの発酵風味なのが四つ葉の発酵バターです。
  • 高千穂発酵バター 日仏学院副学院長を経て、レストランのオーナーシェフもされていたパトリス・ジュリアンさんが、フランスのバターに一番近い、とおっしゃっていたのが印象的で、実際にその言葉を聞いて私も使っていました。コクがあるのに後味はさっぱりとしていて、香りが強すぎず、フランスのバターをイメージすることができました。

非発酵バター

非発酵バターはクセがなく、日本ではこちらが主流です。

エシレバターなど、海外のおいしい発酵バターが手に入りやすくなったこともあり、最近は日本でも発酵バターの認知度と人気は急上昇しています。

発酵バターを使った〇〇、と銘打って売られるお菓子も増えました。

バターのおすすめランキング

ランキング1位
カルピス無塩バター

無塩バターの最高級品

お菓子作りを始めた頃から愛用し続けているのがこちら。

バターのしつこさが感じられず、すっきりとした後味が気に入っています。カルピスバターならではの真っ白な色と美しい断面を見ると、心してお菓子を作らなくては!と気持ちも引き締まります。

ランキング2位
カルピス発酵バター

上品な発酵風味と爽やかな後味

厳選された乳酸菌により、さわやかなコクと上品な香りをまとった発酵バターです。発酵バターの匂いに敏感な方にもおすすめです。特別な日のお菓子作りにはぜひ。

ランキング3位
北海道よつ葉バター 食塩不使用

お菓子作りを楽しむ人からの人気No.1

業務用バターの中では手頃な価格で、家庭でお菓子を作る人から絶大な指示を受けています。伸びがよく、扱いやすいのが特徴で、私もよく使っています。無塩バターは何がいいのか迷ったら、まずはよつ葉の無塩バターを選んではいかがでしょう。

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吉川文子
吉川文子
菓子研究家
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